AFが明らかに良くなっている

RX初代が出たのは、2012年。
この頃のソニーは、普通のコントラストAFなので、
NEXを含め、狙った所にピントが来ない事は当たり前にあったと思います。

それが普通と思ってましたけど、
今回、実写で一番感じたMK3のアドバンテージは、AFでした。
同じコントラストAFとは言え、歩留まりが全然良くなっていました。

元々AF精度の比較をするつもりなどなかったので、
全て手持ちですし、一回だけの事なので、
あくまでご参考
・・というレベルですが、
撮影に関しては、同じ条件になるよう、

SS、絞り、ISOは、マニュアルで同じ設定に。
WBは、良くも悪くも機種ごとの特性が出るよう、オート。
AFは、全てフレキシブルスポットです。

全て、RAW画像での比較です。

としています。

・なぜフレキシブルスポットAFか?

今回、全てのカットを等倍でピントチェックしてますが、
MK3は、ほぼ全カットでピントが出てるのに対し、
初代は、等倍レベルを含めると、ジャスピン確率がかなり低いです。

フレキシブルスポットAFのみでの比較なので、
偏りがあるでしょうし、
他のモードの方が、実は精度が良いのかもしれません。

速射性優先など、
他のモードの方が効率的な場合も、
もちろんあると思いますし、

マルチAFとして比較した場合、どちらが優秀か?
という切り口も、有意義だとは思います。

が、まずは、
狙った所に、ピントがきちんと来るか?
が、私的に優先度トップです。

また、
マルチAFで思うようにピントが行かなくても、
それはカメラに対して酷というか、
機構的にやむを得ないとも思うのですが、

スポットで明確に指定してるのに、
ピント外されたら、
もう、カメラが悪いって事になりますよね(笑)

そもそも、画面の複数箇所にフォーカススポットが出現するマルチAFは、
Pモード等、カメラに絞りを任せる撮り方向きではないでしょうか? 

実写比較

まずは、よくあるケースから挙げます。
Lr8-20190321-_DSC4564-RX100
Lr8-20190321-DSC00077-10buy

真ん中辺りのビオラにピントを合わせ、
RX100-5
初代(左側)は、上段のビオラにピントが来ている、後ピン。
MK3(右側)は、ジャスピン。
しかも、焦点距離の短いMK3の方が、後方のボケがまろやか。

AF的に特に難しい状況でもないと思いますが、
後ろに流れてしまうという事は、珍しくらくはなく、
NEXなどでもよく発生します。

続いて、コントラストAFが迷いやすい状況です。
Lr8-20190321-_DSC4543-RX100
Lr8-20190321-DSC00054-10buy-2

中央の花びらにピントを合わせ、 
RX100-6
初代
は、後ピン。 
MK3は、スパっとジャスピン。 
背景がボケて、意図通りに撮れてます。 

これが撮影時に判れば問題ないのですが、 
液晶では、合ってるように見えるから曲者です。
・・PCで確認してガッカリというパターンですね。


また、コントラスト検出能力が上がっているようで、
低コントラストでも合いやすくなっています。

例えば、とてもシンプルな次のパターン。
Lr8-20190321-_DSC4547-RX100
ここで初代は、何度トライしても、
フォーカス自体が出来ませんでした。
距離は、30cm以上離れています。

たぶん、苦手なコントラスト状態なのでしょう。
こういうのが、意外に撮れないです。

MK3では、一発で合います。
Lr8-20190321-DSC00059-10buy


続いてもう少し距離を空けます。
Lr8-20190321-_DSC4532-RX100
Lr8-20190321-DSC00043-10buy
前回記事で、
初代が勝る点を、説明するために使った画像です。
こちらは、トリミング前です。

MK3
の方は、水平を補正したため画面が狭くなってますが、
同じ画角で、同じ距離です。

これだと鑑賞サイズでも、一見判りませんが、
RX100-4
初代の方は「ブレてんじゃね?」
と思われるかもしれません。

私もそう思ったのですが、
樹の上の方の枝には、
MK3と同様にピントが来ているのです。
つまり後ピンです。

前回記事で触れましたが、
初代の方が、空や雲の階調が出てるように見えます。

それは、
ピントがMK3よりも無限寄りになってるからです。
ただ、ここでの撮影意図は、そちらではなく、
手前の梅の花なのです。


次の例も、液晶ではまず判りません。
Lr8-20190321-_DSC4555-RX100-3
Lr8-20190321-DSC00067-10buy-3
換算50ミリでの比較です。

撮って出しですが、
同じ露出で、コントラストは初代の方がいいですね。

ここでは、画面下部の枝ぶりに、ピントを置いてます。
こうして見ると、どちらも同じレベルに見えますが、
RX100-2
まぁ難しい被写体かもしれませんが、
MK3は、ピントが来ています。
さすがに、解像力でここまで違いません。

で、行方不明のピントを探してみた所、
RX100-3
初代はしっかりと後方・・
全然関係の無い所に、
ピントが行っています。
コントラストも良くなるわけです。

後方の方がコントラスト高いですし、
マルチでこうなるなら、解ります。

何のためのスポット指定か?
MK3が、上画像右のようにボケてるのは、
撮影意図的には、正しいのです。

個体の問題でしょうか?

後ピンばかりとなると、
私の個体が要調整な状態の可能性もありますね。
ここでは、ピントが外れた例ばかりを挙げてますが、
代でもピントが来てるものは、もちろんあります。

何より、手持ちですから、
前後ブレによる、前ピン、後ピンが疑われますし、
これを持って、
初代のAF精度を斬るのは、乱暴かもしれません。

ただ、

同じように使って、MK3では何の問題もない。

・・歩留まりが圧倒的に良い。

という事は、はっきりしています。


ここに合わせてね!と言ったら、

・・必ずそこで完結するのがMK3

・・その位置が気に入らなかったら、
カメラで適当に決めるのが初代

という位の印象です。
この傾向は、NEXのタッチシャッターにもよく見られました。

Lr8-20190407-DSC00035-RX100_3
その後もMK3を持ち出していますが、
遠景、近景とも、ピント面は全く問題がありません。

コントラストAFですから、
後ろに抜けてしまうのは、
普通にあり得る事です。

大半は、等倍でなければ、判らないレベルでもあります。

初代のAFは、
コントラストAF機として、たぶんノーマルであり、
MK3が、とても良くなっている。と感じるわけです。