最近はアップル製品にも一部適用可能になっている「残価設定型クレジット
カメラ屋でこれを扱ってるのは今の所ソニーだけのようですが、実際ソニーのシェアを伸ばす上でかなりの貢献をしてるのではないかと思われます。

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残価設定型クレジットを単純にローンとして見た場合、
たしかに月々は安いが、それを規定回数分納めたとしても完済ではなく、二年後に一括して払う残価分を払えなかったら、カメラはメーカーに返却しなければなりません。
その残額も、そんな額が一度に出せる位なら、そもそも月々の安さなどにソソられたりしない。という位のいい額になるのが殆どです。

例えば現在、α7Riiを残価設定クレジットで購入しようとした場合、
月々は¥10,500です。普通に働いてる人なら出せない額ではなさそうですね。

が、2年後にそのままカメラを購入するなら残額の¥135,000を一括払い。
これはかなり微妙ですね。10万以上を一度に出せる人がわざわざ1万円のローンなど組むのか?

2年間の使用料が¥252,590
2年後の買取価格が¥135,000
なんか損・・てか罠じゃね?と殆どの人が感じるはずです。
ソニーストアでの定価分を25回で払い切る!という理屈になりますから、そりゃキツいローンになるでしょうね。

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この時、α7Riiだけを見ている人にはそう感じるでしょう。
が、次機種のα7Riiiまでを想定している人にはちょっと違って見えてきます。

R2購入後、2年後に新機種へ移行したくなった時、
残価設定クレジットで購入した人の支払い済額は、¥252,000です。
で、R2に関してはそれでチャラになります。
一方、普通に購入した人の場合、完済かどうかは別にして、全額の¥358,000を抱えています。

このように数年後の買い替えを前提に購入する、主に新車のローンなどで利用されるのが残価設定型ローンです。

損得は置いといて、ローンの総額を減らせる事から、ツーランク上のものが買いやすくなったりする訳です。
これはまたメーカー側の望む買い替えサイクルであり、メーカーの都合によって出来た仕組みと言っていいでしょう。


実はこれと似たような事を既に殆どの人がやっています。
例えばMac・・購入から2年、3年経つと、そろそろローンも終わるし、新しいmacでも買おうかとか、
例えばスマホ・・2年経って機種分完済したし、機種変更しようとか、
2年縛り終わったから、MNPしてまた新規でスマホ買おうとか、

結局それなりの時期が来たら、それなりの機種に変えて同じようなローンをまた続けてる訳です。
それがわかってるならば、全額払うよりも、最初から残価を引いた額だけ払って乗り換える方が効率的という考えは成り立ちますよね?

つまり残価設定クレジットは「購入時に一括支払いする残価分」を、払う前提で考えるべきものではないというのが私の理解です。

そしてα900もiMacも7年使い続けてる私のような旧人類には、向いてない買い方ですね(笑)
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進化の著しいデジタルにおいては、2年も経てば新技術や新機能をまとった魅力的な機種がどんどん出てきます。
このような時代に残価設定クレジットを用意するというのは、むしろメーカーの努力と言ってよく、この点ソニーはよく頑張っているのではないでしょうか!

なぜなら、短期サイクルで買い替え対象となる新世代製品出すのだという約束が無ければ、このローンのサイクル自体、成り立たないからです。
当然、そういうメーカーの姿勢に期待して集まるユーザーも多くなり、
ソニーのシェアを上げてる底力というのは結局そこじゃないか?と思うのです。

また、ローンとしての儲けを目的としてるものではないため、この手のローンは金利がほぼ0%に設定されているのも嬉しい点です。

実際α7R(2013年11月登場)の2年後には、α7R2(2015年8月登場)が出ていました。

2013年当時、α7Rを全額払って買った人と、残価設定で購入した人では、2年後にα7R2に移行しようという時、どちらが軽いか?なんて状況を想像してしまいますね。
そしてR2から2年、今はα9が出ています。
その時、どれほど最高に見えたスペックでも、時が経てば見劣りするのがデジタルです。

少なくともソニーの高級機はNCのような長期安定、熟成型ではなく、
パソコンやスマホに近いものと考えるべきでしょう。
でもその方が今後は生き残っていけるかもしれません。

「モノを所有する」 事と「使う権利を買う」事、
所有という観点では大きな違いがありますが、
そこから産まれるソフトの方に価値を置く見方では、実は殆ど違わないどころか、「モノを持つ」事の方がリスクが大きかったりする・・裁くタイミングを逸して文鎮化する等・・事もある訳です。

例えば、オンラインストレージなどのクラウド環境、例えばWiFi、
今の日常に欠かせないものほど、「使う権利」の方にお金を払っているのではないでしょうか?


以上、残価設定ローンは、デジタル機器にはよく合っていると思う一方、永く使うことが前提の高級レンズには向かないですね。
ソニーストアではもちろん高級レンズも残価設定クレジットの対象になっていますが、私はどうかな?と思います。
2年後に売る、買い換える前提でZEISSやGMを買う人には良いと思いますが。。

持ち続ける事を前提に、且つ月々を安くという事であれば、
「フジヤ」、「おぎさく」のようなショップでジャックスのネットローンを50回とか60回位で設定すれば良いと思います。この場合も金利はほぼ0%だったと思いますが、長過ぎたらダメかな?(笑)。

で、やっと本題?今回買ったのが!

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小物中の小物、α6000でございます。α9か何かを想像してた人には肩透かしで申し訳ございません。
実際の購入はもうGW前になります。トップの画像の「納品日時」が4.28です。

このカメラはSonnar 24mmのボディとしてずっと欲しいと思っていましたが、
機能的にはタッチがあり、液晶も上を向くNEX5系の方が猫向きでは?と、まずはNEX5T を買ってみたのが昨年です。

5Tでも1万ショット以上は撮ってますし、画質等良い点もありますが、

やはり、AFがアホ過ぎますよ。。
実用に支障を感じるレベルでしたので、6000系に期待してみようと踏み切りました。

大体、タッチポイントなんか無視して後ろにピントが行く事は普通の事で、何のためのタッチだか本末転倒だろうと怒りたくなります。
そして、タッチでフォーカス位置だけ指定するという単純な操作・・5Nでは普通に出来てた操作・・が出来ません。その場合は全て追尾フォーカスになります。これがまた煩いだけで使えない機能。
結局、純正レンズを使うなら6000以降が必要と判断しました。

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残価設定クレジットは、本来こんな安い機種で使うものではないでしょうが、
上で散々述べた、デジタル機器との付き合い方を、気軽に体感してみようと思いました。

ソニストの定価は¥64,670と確かに割高に感じますが、
ソニークラブ会員であればクーポンで勝手に1割引きとなり、
ここから、残価額の¥16,000が、差し引かれます。

結局、月々1800円を2年間払い、この総額が4万いくらです。
そして、未だにキャンペーン続いていますが、キャッシュバックの5000円がありますね!

2年後に6000の後継が出ていれば移行も考えるし、
そのまま買い取るにしても、16000円であれば大きな負担ではありません。
(もちろん6300、6500は後継機ではありません。上位機種です。)

更にソニストで買うと3年のワイド保証がタダでつきますので、
今回初めての利用ですが、単純に割高な買い物でももないと思います。

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さて、α6000に関して、ここでは多くは述べませんが、
既に10000ショットをこえており、とても使い手のある機種です。
トータルバランスという見方では、ソニー史上トップと言ってもいい位の名機だと思います。
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つまり、このサイジングと、この質感と、この画質と、このAF性能と、このファインダー性能と、この液晶の出来と、この操作性・・正にAPSC中級機ですが、実売5万円台というのは、大バーゲン以外の何物でもないと思います。
6300や6500になると、機能、性能はもっと上でしょうが、高価というか普通に内容相応の価格ですね。

購入前に私が迷っていた一番のポイント、「フレキシブルスポットでもレスポンス、精度は向上しているか?」だったのですが、かなり良くなっています。
また、ワイド+コンティニュアスで殆どのシーンに対応可能ですが、一発目が正確だという事で有って、コンティニュアスそのものは、α900の方が遥かに上。。未だ未だですね。

ソニー製品のAF追従のアピールって横移動が殆どなんですが、
それってそもそも被写界深度でカバー出来てるんじゃないの?といつも思います。


ま、特別な条件などがない限り、今買って一番後悔しないカメラではないでしょうか?

だからと言って今の調子で2年使い続け、その時に後継機があったとして、
それでもそのまま使いたい=持っていたい。。と思うかどうかはわかりません。
それがデジタルというものです。
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