GR3のRAWファイルを開くと、最初はとっても眠い画像に見えます。
ピントのピークと思える部分にも、なんか解像感が足りないような、
画像全体もぼんやりしたような感じです。

R0011154-1
( GR3 f2.5 ISO64 )
この絵は、余計なものが多過ぎたので、ややトリミングしてますが、
ほぼRAW直下で出したものです。

メーカー純正のソフトでなければ、デフォルトの調整値が入らないので、
素に近い(正確には、LightRoomの初期値)画像が表示されてしまう訳です。
でも、この眠い画像が中庸的であるほど、それは階調の宝庫に感じられます。
ここからどうにでもいじれるという事ですね。
・・それが、RAWの楽しみでもある訳ですが。

このぼんやり感は、青空を取り入れた画像などで顕著に感じます。
フジのコンデジみたいな、スカっと気持ち良く抜ける感じとは無縁に見えるでしょう。
R0011092-1
( GR3 f5.6 ISO64 )
こちらも、RAWそのままのデータから、LightRoomの初期値を、
差し引いた状態・・初期値では、暗部を潰しているため・・です。
この位のピクセル数ならそうでもないですが、大きくすると眠いですよ。

が、普通のコンデジみたいに、スカっとさせるなら、
コントラスト、彩度、シャープネス、を「えっ?」と思う程上げればいいだけです。


R0011092-2
(同上)
これらの度合いが大きい程、コンデジらしくなる訳ですが、
要は、コンデジの素の画像などその程度のもので、鑑賞レベルにするためには、
エンジンが無茶苦茶シャープやコントラストを盛り上げているだけなんですね。
だから、安いレンズを使ったコンデジでは、エンジン操作による見た目の解像感はあっても、
階調は乏しく、立体感が出ませんね。
おそらく、素の画像なんて、見られたものではないでしょう。
以下、RAW直、調整。の順で表示していきます。


R0011094-1
( GR3 f5.6 ISO64 )
私的には、この位の低彩度な感じの方が好きなのですが、


R0011094-2
(同上)
たぶんこの辺が、見た目に栄える画像ですか?


前回、初秋編に載せた汽車道前の写真も、
私的な好みであまりコントラストは上げていませんでしたが、

R0011102-1
( GR3 f5.6 ISO64 )


R0011102-2
(同上)
一般的にはこの位が理想なんじゃないでしょうか?

R0011130-1
( GR3 f2.8 ISO64 )
こういう花や緑の場合も、

R0011130-2
JPEGではこの辺まで上げて出して来ると思います。


冒頭の画像も、

R0011154-2
これだと、コンデジっぽ過ぎか?

R0011154-3
少し抑えて、この位か?

重要なのは、この辺をどうにでもいじれる幅が大きいと言う点だと思います。
LX3、S90、Pro1など、あまりコンデジでRAWは撮りませんでしたが、
フレキシブル度という点では、GRダントツの印象です。