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ズミルクス80の本来の特徴は、トーンの豊富さと解像力ではないかと思いますが、
デジタルでいくらでも探求可能となるとやはり開放付近を追いかける事になります。
やはりここが一番いいのです!ボケが綺麗という点もありますが、実物の粗を自然にベールで被い隠すような、全く即物的でない、フォーカス周辺部の綺麗さが独特だと思います。この味わいは、マクロ60等、他のライカレンズには無いものではないでしょうか。
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この開放付近は当然ピント合わせが難しいのですが、EOS 40Dのライヴビューを使うと、かなりの精度でピントが合います。
この機能自体、常用するようなものではないので、スクリーンをスーパープレシジョンに変えて普段はファインダーで撮りますが、精度を求めるならライヴビューのほうが上です。
独特のベールはやはり光の質と角度、距離に拠るようです。
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また、1メートル前後と1.4メートル位では開放でもかなりシャープ感に違いがあると思います。最初の2枚のほうがズミルクスの開放らしく後の2枚はF2.8位の描写に見えますが開放です。
また、このレンズはちょっと光が強い強い状況で撮ったりすると、かなり黄色味が強かったレンズで、フィルムでは頭の痛い部分もありましたが、そうした事はデジタルでは色温度の自動調整で吸収されてしまうか、もしくは後から調整出来るので、EFレンズと遜色なく撮れるという点も良いです。私的にはデジタルの一番の恩恵とはこの色温度調整可能な点にあると思っています。
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使っていて一番楽しいレンズですが、128ミリという画角はそれ1本で使うには不便と言えば不便。
ただこの画角で0.8メートル迄寄れるので、普通に近接するには充分ですし、中距離以上はマクロより当然ながら上です。
2枚目の写真が近接ぎりぎり付近ですが、この程度のアップで通常は充分と思います。
本来の80ミリであれば、猫相手なら標準レンズとして使えると思いますが、即EOS 5Dという訳にも行きません。
またフルサイズでは画像サイズも膨大ですし、連写機能は劣ります。
ズーム装着機とこういう特徴的なレンズの2台構成。というのが理想のセットアップかなと思っています。
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